ご質問いただくことの多い
「どのテーブルが一番人気ですか?」
クラッシュゲートをご存じの方は意外に思われるかもしれませんが、ダイニングテーブルで一番人気があるのは、「シンクテーブル」なんです。
インパクトのある、古材天板、ろくろ脚や鋳物(いもの)の鉄脚を採用したデザイン。トレンドに合ったもの。ヴィンテージから北欧テイストまで、幅広いお客様のお好みに合わせられるよう、様々なテーブルをご用意していますが…
そんなテーブルたちを押しのけ、このテーブルが不動の1位!
今回は、クラッシュゲートの立ち上げ~デザインまで行う、唯一無二な存在。デザイナーでもある、森マネージャーに初インタビュー。
このシンプルなテーブルに対する、こだわりや人気のポイントを解説してもらい、人気の理由を紐解いていきます!
CRASH GATE DESIGNER
森マネージャー
2013年にCRASH GATEを立ち上げ、自らデザイナーとして商品開発を行う。以降、店舗開発、企画、撮影、ブランディングと、今もなお、多岐にわたってCRASH GATEの業務に携わる、唯一無二の存在。
ー デザインについて ー
シンクダイニングテーブルは、どんなところにこだわってデザインしたんですか?
森:いかにシンプルに作るか、そこにこだわってデザインしました。何事もシンプルに作ろうとすればするほど難しくなってくるので…
デザインはもちろんですが、シンプルなデザインをキープしつつ、構造の部分… 例えば、どうやって揺れない構造にするのかなど、そういう部分も含め、考えながらデザインしていくのが難しいんです。
構造って、足していく方が簡単。引き算の方が頭を使うんですよ。それでも、何としてでも機能的でシンプルなテーブルを作りたかったんです。
一見、直線だけで構成された非常にシンプルな構造に見えますが、実はとてもこだわり抜かれたデザインだったんですね!
森:そうなんです。細かいところを言えば、無垢材だけにせず、脚は鉄脚を採用しています。そうすることで、組み合わせられるチェアの選択肢がぐっと広がるんですよ。
脚は天板とのバランスを考えて太さ4cm、粉体塗装にしてみました。
全体のバランスを崩さず且つ強度を持たせるため、脚は最低限の太さにしています。その分、天板面との接合部のプレートはしっかりしたものを採用しているんです。
脚1本につき、厚さ5mmのプレートをボルトで7か所固定する設計です。
森:写真からもお分かりいただけるとおり、ここまでしっかりとした構造にしていますが、もちろんデザインも大事!
なので、この脚プレートの厚みがデザインの視覚的ノイズになってしまわぬように、天板裏の接合部にはプレートの厚み分の削りを入れ、真横(側面)から見た時に完全にフラットになるように工夫しています。
無垢材は魅力的ですが、反り(動き)が起きるのがつきものですので、無垢材の反りを抑えるために、反り止めのプレートも埋め込んでいます。これも脚プレートと同様に、真横からは見えないようにしています。
更に、反り止めに関しては、見た目だけではなく、実際に使用したところまでイメージして設計しています。椅子に座って足を組んだ時、足が天板に当たってしまう人って多いんじゃないかな。そこも考慮して、足が当たらないようにようにデザインしました。
ー 素材について ー
使用している素材にも、こだわりがありそうですね!こだわりのポイントを教えてください。
森:こだわったポイントは、シンプルなこのテーブルだからこそ、いかに全体をだれさせないか、デザインとして飽きを感じさせないようにするか、そこまで考えて厳選した素材を採用したところですね。
シンプルがテーマのシンクテーブルは、デザインの要素を極限まで絞りつつ、華奢には見せたくない。しかし、強度は確保したい。
そのため、天板には35mm厚の節入りのナラ無垢材を選びました。無垢材とは、天然の木材をそのまま使用した材のことです。
無垢材!35mm厚の無垢材テーブルって珍しいんですか?
森:一般的な無垢材は20~27mm厚が流通していて、その中でも25mm厚が使用されてることが多いんです。
厚みのある無垢材を使う場合、ひとつの木材から製材できる枚数が少なくなり、乾燥にも時間がかかるため、厚みが増すほど手間と時間がかかります。なので、35mm厚の無垢材って流通量が多くない貴重な材なんですよ。
また、年輪の巾(はば)は、木が育つ環境や気候によって様々です。ゆっくり育った木は、年輪が狭くなります。年輪が狭いものを「糠目(ぬかめ)」、「詰まり目」といい、良質な材といえます。
シンクで使用しているナラ材は、中国の吉林省など、寒い地域で育ったもの。寒い地域だとゆっくり育つため、年輪の幅が狭く、木肌が細かいのが特徴になります。
天板が薄いものは、短いスパンで作成できますし、原価を下げやすいので流通量も多いんです。だからこそ!シンプルを追求したシンクテーブルは、特に厚みにこだわって素材を選びました。
更に、素材の良さを活かしたくて、オイルフィニッシュ仕上げにしています。
そうすることで、木肌の優しさをそのまま感じていただくことができ、長くご愛用いただくとともに、深みのある色になっていく…そんな楽しみを得られるのも魅力の一つなんですよ。
素材のこだわりポイント
① 節入りのナラ無垢材の天板
② 無垢材は、貴重な35mm厚を採用
③ 寒い地域でゆっくり育ったナラ材を厳選
④ 良質な材でしか見られない、幅が狭い年輪と細かい木肌
⑤ 素材の良さを活かすオイルフィニッシュ仕上げ
⑥ 経年劣化とともに、深みのある色を感じられる
ー コーディネートのしやすさ ー
シンプルなので、使う人を問わず、どんな部屋にも合わせやすそう!チャレンジしやすそう!という印象です。森さんおすすめのコーディネートがあれば知りたいです!どんなチェアが合うんですか?
森:そうですね~。シンプルなので、基本的にどんなテイストのチェアでも合わせられます。自分好みのチェアが選べる!今お持ちのチェアにも合う!それがシンクが一番選ばれている理由だと思います。
コーディネートがしやすいポイント
① 合わせられるチェアのデザイン、テイストの懐が広い
② 合わせられるチェアの形状の幅が広い
森:「① 合わせられるチェアのデザイン、テイストの懐が広い」について。非常にシンプルなデザインなので、ホントなんでも合わせられます。
テーブルの脚と合わせた、線の細い鉄脚デザインのものはもちろん、柔らかい雰囲気の北欧系や個性の強いヴィンテージ系、奇抜なものでも合わせられます。
他のテーブルと比べて、圧倒的にチェアの選択肢が広いんです。
合わせるチェア一つで、お部屋の雰囲気がガラッと変わるので、気軽にお部屋の雰囲気を変えたい!という人には特におすすめです。といっても、選択肢が多すぎて迷いますよね。
ほんの一部ですが、おすすめのチェアを選んでみたので、良かったら参考にしてみてください。
▼おすすめのチェア▼
森:「② 合わせられるチェアの形状の幅が広い」について。シンクテーブルは、あえて幕板(天板のすぐ下についている板)を無くして、天板下の高さに余裕を生んでいます。
また、デザインのところでもお話ししたとおり、脚も細くしていて、それを天板の両端に付けていることから、肘付タイプや座面幅の広いタイプのチェアを選んでも干渉しにくい、というメリットがあります。
森:今回、8種類のチェアをセレクトしてみましたが…
このテーブルは、やはりシンプルなデザインだからこそ!基本的になんでも合わせられるんだなぁ、と改めて感じました。
座り心地が気に入っているチェアがあるけどテーブルに合わない、という問題も減るんじゃないかと。
なるほど。シンクって、ただシンプルなだけじゃなく、たくさんのこだわりが詰められたダイニングテーブルだったんですね。今まで公開されていなかった深い話が聞けて良かったです。ありがとうございました!
今回、シンクテーブルの魅力について、森にインタビューを行い、クラッシュゲートいちスタッフの私も初めて知ったことが多くありました!
当人にしか説明が出来ない、商品ページ だけでは分かりにくかった部分やこだわりポイントを聞くことが出来て、「このシンプルなテーブルが一番売れているワケ」が分かった気がします。
皆さんは、いかがでしたでしょうか??
実は、このシンクテーブル、構想から商品になるまで1年近くかかったらしいです!
そんな渾身の商品だからこそ、今やクラッシュゲートを代表するテーブルとなり、皆さんの食卓を彩ってくれているのかもしれませんね。
少しでも興味が湧かれた方は、ぜひ、チェックしてみてください!